パントテン酸の働き
パントテン酸とは、ビタミンB群の一種で、ビタミンB5とも呼ばれることがあります。
1933年に発見された成分で、発見当初は酵母を生育するための成分として考えられていたのですが、その後、複数の物質によって構成されていることがわかりました。
ギリシャ語で、広くどこにでもあるという意味があります。
パントテン酸には、動脈硬化の予防効果があり、善玉コレステロールを増やす働きがあります。
動脈硬化の原因である悪玉を減らすことで、動脈硬化を予防します。
血液や細胞の中にある余分なコレステロールを回収する善玉コレステロールの生成を促進することで、動脈硬化や心筋梗塞を予防します。
エネルギーの代謝や肥満予防にも効果を発揮し、補酵素として、ナイアシンやビタミンB2と共に協力して働きます。
パントテン酸には、健康な肌を保つ効果もあります。
コラーゲンの生成に必要なビタミンCの働きを助けながら、健康な肌へと導きます。
葉酸やビタミンB6とともに免疫のためのたんぱく質を作る働きがあるので、免疫力を高める効果もあります。
パントテン酸は、今ではサプリメントなど多くの健康食品として流通しています。
パントテン酸の役割
パントテン酸は、動物性食品、植物性食品全般にまんべんなく含まれている成分で、色んな食材から摂取できます。
パントテン酸は、炭水化物や脂質が燃焼してエネルギーに変換される時、補酵素として働く役割があります。
パントテン酸は、三大栄養素である糖質、脂質、たんぱく質の代謝を助ける働きがあり、ビタミンB群の仲間なので、三大栄養素からエネルギーや身体の材料を作ります。
ストレスに対する抵抗力を高める作用があり、ストレスを緩和する副腎皮質ホルモンの働きを促進する働きもあります。
ストレスを感じると、副腎から副腎皮質ホルモンが分泌されることで、ストレスに対抗します。
パントテン酸には、副腎の働きを助け、ホルモンをスムーズに合成する役割があります。
抗体の合成を助ける働きもしていて、いろいろな細菌や病原菌に対抗するため、免疫力の力で病気になるのを防いでいます。
パントテン酸が不足すると、免疫力が低下して身体の抵抗力がなくなります。
パントテン酸には、紫外線による皮膚の炎症を抑える働きもあり、やけどによる皮膚のただれや炎症を抑える力があります。
皮膚の回復を早める働きがあるので、塗り薬にもよく用いられています。